ごきげんな日々。

美は、いずれは私たちよりも早く亡くなるという事を頭では
分っていても、何も準備していませんでした。
しかも、土日は私が一日イベント仕事で家にいられません。
仕事の状況を見ると、月曜日も休めないだろうと思いました。

正直、憔悴した母と、犬の世話について決定権を持っていない弟が、
テキパキと葬儀の段取りを出来ないことは分かっていました。
私しか、美の葬儀の為に冷静に対処出来ない。
慌ててはいけない。
今ここにいる美は、犬の形をしてはいても、もうもぬけの殻。
いつかは火葬をしなくてはいけないのは分っていましたが、
美をちゃんと、みんなで送るためには、急いで火葬をすることは
ないと決めました。
亡くなるまでがあっというまの出来事で、しかもその時に、家族の
誰もが一緒についていてあげられなかった分、ちゃんとお別れをして
気持ちの整理をしないといけないと思いました。

ペット葬儀などのサービスは、ここ数年で増えていますが、法の規制が
無いだけに、その内容はピンからキリまでと聞きます。
この間ニュースにもなった、ペットの死骸を不法投棄されるようなこと
だけは避けたい。
甘ったれの子だったので、犬を預けておしまい、サヨナラではなく、
ちゃんと火葬まで立ち会って、お骨上げまでできるところにしたい。
(そうすれば、すり替えられたり、不法投棄などをされることはないはず)
骨は納骨などせず、自宅に持って帰りたい。
最後のお別れは、葬儀屋さんにおまかせではなく、納得いくよう、
自分の手で行いたい。

・・・この条件が全部叶う場所を探しました。
2003～4年頃かな？江之島高校の近くに、ペットの葬儀場が出来たことを
新聞記事か何かで読んだ記憶がありました。
まだこの頃、めいは若い盛りの2～3歳。
元気いっぱい、大変ながらも楽しい毎日でした。
まだそんな先のことは考えたくもないけど、こういうのあるんだなー、
って思って流し読みをしたことを思い出し、ホームページを開き、
料金、内容を確認しました。

確認したところ、私の希望する条件を満たしているようでありました。
24時間受付ということを知り、めいが亡くなった日の夜、まずは火葬の
スケジュールに余裕があるかどうかを確認するために電話しました。
(あんまり混みあっていると、ゆっくりお別れどころか、粗雑に扱われる
のではないかと心配になったため。時間短縮のため、急いで強火で
(強火って言うのか？火力を強くして)火葬した結果、骨がまったく
残らなかった、なんてトラブルもあるようなので)

電話には女性の方が出ました。
夜遅くに電話しましたが、余分なことを言われるでもなく、丁寧に
対応いただきました。
必要なことをいくつか確認し、その時はすぐに決定をせずに電話を
切りました。
まだ、火葬するということを躊躇したからです。
傍らには、なんとなくほんのりあたたかい(ように感じられる)、まだ
すやすや寝てるようなうちの子がいる横で、これを数日中に
火葬するという実感もありませんでした。
だって、数時間前には生きていたんですもの。
そんなに簡単には気持ちを切り替えられるわけもありません。
できるなら、このままずっと置いておきたいとも考えたくらいです。
そういうわけにもいかないのは重々承知で。

本当はいくつかの葬儀社に問い合わせて、比較検討したほうが
いいそうですが、なかなか火葬のことを積極的に考える気にもなれず、
結局1ヶ所にしか相談をしませんでした。
(結果的にいいところだったから良かったけど・・・)
不謹慎ながら、家族が亡くなったときもここで葬儀、これをこうしてなど、
細かく計画しておくと言うのでは無く、情報として持っていることは
とても大事だなと思いました。(と、母も同じことを思ったそう)


mixi、ブログ、お世話になってる掲示板に、美が亡くなったことを
伝えないと、と、日記を書いてUPしました。

こんなことにならなければ、土曜日の晩、佐藤允彦先生と飲み会をする
予定でした。楽しみにしていました。
不義理にするわけにはいきません。
こういったわけで、すみませんが飲み会に行けなくなりました、と
深夜にメールをしました。

結局一睡もしないまま、朝になりました。

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