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ごきげんな日々。

〜と、そうでもない日々の記録。

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腹の足しにもならぬもの

震災から間もなく1か月。
各楽器店での被災状況がようやく明らかになってきました。

幸いにして、グループ企業を含めた従業員の人的被害はなかったようですが、
教室が津波に飲まれたとか、ショーケースごと楽器がめちゃくちゃに、とか、
大変なことになっているようです。
生徒さんや先生、その方たちを取り巻くご家族の安否といったところまで
話が及ぶと、たぶんきっと多くの被害があったのだと思います。
(メーカーとして調べられませんが・・・)

人間は無事だったけれど、原発近辺の楽器店や音楽教室は再開の目途が
まったくたちません。
対応も大掛かりなことになっています。

いろいろ挙げればきりがない。
今までにない仕事が増えていて、ちょっと忙しいです。
そしてちょっと疲れます。

あの日以来、東北からのお問い合わせの電話はありません。
ようやく福島や千葉、茨城からもお問い合わせがあるかな、くらい。
静かに、でも確実に今回の震災の余波が届いています。


私たちの扱う「音楽」は嗜好品。
音楽は、傷ついた人たちの心を慰めるツールの一つではあると思うけれど、
音楽で腹は膨れないし、冷えた体を温めることはできない。
いくら追悼演奏や献奏をしたところで、死んだ人は生き返らない。
音楽(お経もそうだと思うけど)で魂が浮かばれるかどうか判断するのは、
あくまで私たち、生きているものの一方的な思い込み。

ある程度の生活基盤が整わないと、音楽は力になどなりはしないのです。

音楽家や、自称ミュージシャンの皆さんが音楽でしか力になれない、とか
盛んにおっしゃっているようですが、どれもこれも薄っぺらく感じて
います。あれに感動する人はいるんだろうか。
私の神経がおかしいのだろうか。
(こういう、言葉を無くす事態においても、コメントを求められ、何か
言葉を発しなければならない立場にあるって大変だなと同情もするけど)

被災された方それぞれの心にある音楽が、今を生きる力になることは
もちろんあるだろうけれど、正直、被災された方に音楽が届く日は
まだまだ先のことだと思います。

今、音楽が必要なのは、悲惨な状況を目の当たりにして、なにも被害を
受けていないのに、しょんぼりしちゃってる私たちの方かもしれません。

せめて、何の不自由もなく暮らせている私たちが元気に。
生活を圧迫しない程度のお金を、自分の信じる窓口に。
物を送りたいけれど、やっぱり実効のあるのは、金、です。

人も犬も猫も牛も馬も、おいしいものを食べて、暖かい布団にくるまって
好きな音楽聴きながらのんびり寝られる日が早く来ますように。

私は自分にできることをがんばります。

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